「不安」を「安心」に 親が介護状態になる前にしておきたい3つのこと

忙しい毎日の中でTVコマーシャルや知人からの話がきっかけで、ふと自分の親の介護について頭をよぎることはありませんか?
「お金はいくらくらいかかるのかな?」
「いつから介護をすることになるのかな?」
「家族の誰が介護をするのかな?」
など、漠然とした不安を感じる人もいるかもしれません。
徐々に介護が必要になることもあれば、脳卒中などの病気、転倒による事故などで、突然介護が始まることもあります。
将来の漠然とした不安があっても現在親が元気であれば、その不安も忙しさの中で忘れてしまいます。
しかしいざ介護が必要になったときのために、今からできる備えをしておくことは将来の安心につながります。
目次
まずは家族と話し合う
まだ健康状態が良好で介護がさしせまっていない親に介護の話をすることは、気が引けるかもしれません。
話の切り出し方によっては親の気分を害してしまうこともあるでしょう。
しかし介護について話し合うことは、親にとってもその家族にとっても非常に重要なことです。
まずは、親への思いを伝えてみましょう。
もし突然介護が必要になってしまったとき、慌てることなく安心して介護を始められるように今からきちんと備えたい気持ちを伝えます。
親と一緒に備える準備が整ったら、親の気持ちを尊重しながら次のことを話し合ってみましょう。
(1)親の希望を聞く
実際に親に介護になった時にどうしたいのかを具体的に話し合います。
(1)どこで
・場所…自宅、高齢者施設、病院などの医療機関、子供の家など
・地域…住み慣れた土地、介護してくれる親族の近く、生まれ育った土地など
(2)誰に
- 家族中心に
- 家族とホームヘルパーなどの介護専門のスタッフ
- ホームヘルパーなどの介護専門のスタッフのみ
(3)どのように
- 起床時間や就寝時間、散歩やおやつなど、生活スタイル
- 趣味や交友関係
- かかりつけ医
「どこで」「誰に」「どんなふうに」介護をしてもらいたいか、あらかじめ話し合っておくと良いでしょう。特に(3)は支援・要介護認定を受け、介護保険サービスを利用する時のケアプラン作成時に聞かれる内容ですので大事なポイントになります。
(2)介護費用は早めの準備を
介護サービスを利用するためにはお金が必要になります。
公的介護保険や医療費控除などを利用したあとの自己負担部分に、どのくらいのお金をかけられるかで受ける介護サービスの内容も変わります。
自己負担分の準備
(1)公的年金
(2)預貯金
(3)有価証券
介護にかかる費用や、サービス、制度について、親の居住地の自治体の情報を調べておくのも良いでしょう。
各市区町村に必ず一つは設置されている地域包括支援センターでは保健師、社会福祉士、ケアマネジャーの3職種の専門家がチームを組み、総合相談や介護予防ケアマネジメントなどを行ってくれます。
家族が介護をする場合は仕事を続けながら介護をするのか離職するのかを検討するために、自身の勤務先に介護休業など介護に関する制度があるかの確認もしておいたほうが良いでしょう。
(3)貴重品やパスワードの管理
実際に介護が必要になったとき、保険証や印鑑、通帳などが必要になります。
もし認知症など、親本人が管理することが難しくなってしまったら、貴重品の管理は家族が行うことになるので、保管場所とそのパスワードを知っておくことはとても重要です。
- 通帳、キャッシュカード
- 印鑑(実印)
- 保険証(65歳以上は介護保険被保険者証)
- マイナンバーカード
- 年金証書
- 生命保険などの保険証券
- 不動産の権利書
- 有価証券
その他、忘れがちですが、
・携帯電話のロック解除のパスワードや、PCのログイン情報
- インターネット上で行う、ネットバンク、株やFX、仮想通貨
- SNS、クラウドのデータ、動画・音楽・書籍などの有料サービスの情報
現在利用しているサービスが分かってもIDやパスワードが分からず、中の情報を確認したり解約ができない場合もありますので、あらかじめ整理しておくと良いでしょう。
まとめ
今回は、介護に対する「不安」を「安心」にということで、親が介護状態になってしまっても慌てず安心して対応できるように、事前にやっておいた方が良いことについて解説しました。
親の介護について、漠然と不安は抱えていても、まだ起きていない介護について親と話し合うのは勇気が必要です。
しかし介護が必要な状態になった時に親は”子供に迷惑をかけたくない”と思い、子は”なるべく親の希望通りの介護をしてあげたい”と思うものです。
まだ早いと思わず親が元気なうちにその思いを伝え、話し合って介護に向き合っていきたいですね。
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宮田千賀子

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