何から手をつけたらよいかわからないという介護入門者にまず知って欲しい介護施設

介護施設といっても、デイサービス、ショートステイ、グループホーム、特養、と名称もさまざまなら、提供されているサービスもそれぞれに異なります。
親に介護を受けさせたいと考えている方も、正直なところ、何から手をつけたらいいのかわからないというのが実情でしょう。
もちろん、基本的にはケアマネージャーが利用者のニーズに合った施設を選んでくれますが、施設と契約するのは利用者とその家族です。
できるなら、実際に施設を訪問するなどして、室内環境や介護スタッフの様子などをチェックしておくことも必要だと思います。
介護入門者は何よりも情報収集が大事です。
そこで今回は、公的介護保険サービスが受けられる介護施設の中でも、もっとも利用者が多い「デイサービス」について解説します。
目次
デイサービスが人気の理由は気軽さ
公的介護保険で利用できる在宅サービスは、自宅で受けるサービスと、施設に通って受けるサービスがあります。
訪問介護や訪問看護など自宅で受けるサービスと、ショートステイ(短期入所生活介護)などの施設を利用して受けるサービスと組み合わせて利用することができます。
デイサービスとは
デイサービス(通所介護)は、要介護認定を受けた方が、自宅での生活を続けられるようにすることを目的として、身体機能維持・向上のための機能訓練をおこなったり、人との交流を通して社会的孤立の解消や認知症予防を図る施設です。
受けられるサービスは、入浴(寝たきりの状態でも入れる機械浴があるところも)や昼食、排せつ介助、機能訓練、趣味(書道、生け花、囲碁など)やレクリエーション、看護師による健康チェックなど。
食事を作ることが困難な方、一人での入浴が困難な方、日常の動作に衰えを感じる方、家に閉じこもりがちな方などにおすすめの施設です。
1日型・半日型とあり、施設の送迎車が送迎してくれるので気軽に通い始められます。
利用できる人は、要介護1以上(施設によっては要支援でもサービスを受けられる)。
要介護認定を受けて介護度が決まったら、居宅介護支援事業所のケアマネージャーと話し合いながら利用者に必要な介護サービスを選び、利用する施設を決定。
デイサービスとの契約などはケアマネージャーが仲介します。
気になるデイサービスの利用料は・・・
利用料は1回約1,000円程度
デイサービスの利用料は、介護保険が適用される「介護サービス費(1〜3割のいずれか)」のほか、保険適用外の「食費」、紙おむつなどの日用品の購入費やレクリエーションの材料費など「そのほかの実費」の合計額となります。
「介護サービス費」は、施設に滞在する時間と要介護度に応じて変動。
滞在時間は「3〜4時間未満」から1時間ごとに決められており、最大は「8〜9時間未満」となります。
「3〜4時間未満」(1回につき・1割負担)の利用で、もっとも軽い要介護1で368円、もっとも重い要介護5で585円。
「8〜9時間未満」(1回につき・1割負担)の利用で、要介護1で666円、要介護5で1,162円になります。
・2021年4月時点で、1単位約10円の場合の情報です
このほか、入浴や機能訓練などをおこなった場合に「入浴介助加算」40円/回、「個別機能訓練加算1」56円/回、「口腔機能向上加算」150円/回などの加算があります。
例えば、要介護1の方が1回につき8〜9時間利用した場合
666円+40円(入浴介助加算)+56円(機能訓練加算)=762円(介護保険分)
加えて、「おやつ代と昼食代」(デイサービスによって異なる)がかかるので、1回あたり約1,400円程度。
週3回の利用で、1ヶ月約1万7000円ほどになります。
利用者本人にとっては、安心して食事や入浴ができて趣味やレクリエーションも楽しめるデイサービス。
いっぽう、家族(介護者)も利用者がデイサービスにいる間は自分の時間を持つことができるので、精神的、身体的な負担を軽減することができます。
まとめ
今回は、介護施設の中でもっとも利用者が多い「デイサービス」について解説しました。
デイサービスが介護サービスを始めようという方に人気のわけは、食事や入浴をスタッフの手を借りながら安心にできることや、人との交流ができる場所ということがいちばんの理由だと思います。
しかも、利用料は月に2万円弱。
いつまでも自力で生活するためのケガや病気の予防の意味からも、デイサービスの利用はとても有効です。
実は私自身、訪問介護の事業所を経営しています。
利用者は自宅で介護を受けたいという人が多く、訪問介護とデイサービスを合わせて利用している方が非常に多いです。
また、利用者の中には、実際通い始めてから施設の広さや清潔度、レクリエーションや機能訓練などの内容に不満を感じる方もいます。
それを防ぐにもやはり情報の確かさです。
誰に相談したらよいかわからないという方は、まず、自宅のある住所の地域包括支援センターを問い合わせてみましょう。
ケアマネージャーなどの専門スタッフの情報はとても役に立つはずです。
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服部広子

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